「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」, キングスレイ・ウォード

 

父親が自分と同じ道を志そうとしている息子へ、男の言葉で語るビジネスの世界のルールと人間の機微。ここではビジネスマンがその生涯で遭遇すべきあらゆる局面が取り上げられ、その対応の姿勢が経験をもとに熟考されたウイットのある表現で語られている。若いビジネスマンのみならず、ミドルもトップも必読の、人生論のあるユニークなビジネス書としてミリオンセラーとなった本。

 

 

【印象的な表現や文章】 

「『人生の偉大な目的は知識ではなく、行動である』。私はそれに付記したい。『---知識の活用が命じる行動である』と。」(P.36)

 

「競争に勝つのは必ずしも動きの速い人ではない。勝つのは過去の競争から学んで、その教訓を活かす人である。」(P.45)

 

「仕事に喜びを見出すためには、三つのことが必要である。適性がなければならない。やりすぎてはいけない。そして、達成感がなければならない。」(P.64)

 

「あの人を騙したかと思うと、この人をおびき寄せるという調子で、そんな人でもしばらくは生き延びるだろうが、実業界は狭い世界である。誠実さを欠く行動の報いはいずれ受けないではいられない。」(P.71)

 

「今日の経営陣の一番大きな欠点は、社員を褒めないことである。褒めるべきことを褒めるならば、費用は一文もかからないのに、その効果は計り知れない。」(P.102)

 

「他人の過ちから学べ。自分ですべての過ちを経験する時間はない。」(P.199)

 

「責任を受け入れる人は、最も実り多い人生を過ごす人である。」(P.229)

 

「『親友』とは何か?・・・私の観察によれば、一緒に泣いてくれる人は多いが、心から一緒に喜んでくれる人は少ない。・・・したがって、私の考えでは、親友は君の成功を、嫉妬心を交えないで喜べるひとである。」(P.250)

 

「批判が建設的になるか破壊的になるか、相手が間違いを改めてよりよい成果をあげようと決意するか、傷ついて士気を失うかは、紙一重の差でしかない。」(P.259)