二次試験 筆記編

 

二次試験の申し込みを終え、次の日から筆記試験の勉強計画を立てました。

 

まずは、試験内容・時間、合格基準の確認です。

二次試験(筆記)は必須科目と選択科目に分かれ、平成25年度から必須科目が記述式から5択のマークシートへ変更になりました。試験内容・時間、合格基準は次のとおり。

 

必須科目Ⅰ(「技術部門」全般にわたる専門知識):20問出題、15問選択解答(30点満点)、1時間30分

 

選択科目Ⅱ(「選択科目」に関する専門知識及び応用能力):記述式600字×4枚以内(40点満点)2時間

 

選択科目Ⅲ(「選択科目」に関する課題解決能力):記述式600字×3枚以内(40点満点)2時間

 

合格基準:必須科目Ⅰで60%以上の得点、選択科目ⅡとⅢの合計で60%以上の得点

 

次に、過去問の分析です。

日本技術士会のホームページからダウンロードしました。

必須科目は昨年度に勉強したこと、5択のマークシートであることから、何となくいけそうな気がしたので試験直前にやることにしました。

記述式も仕事で技術文書を書く機会が多いので、何とかなるだろうと思っていましたが、問題を見て愕然としました。難しい・・・。>_< しかも、日本技術士会のサイトに解答が無い・・・。>_<

そこで、まずは直近(平成25年度)の過去問の解答を購入することにしました。

(薄っぺらいのに1冊5,000円もする・・・。>_<)

 

過去問の解答事例が到着後、どのように解答しているかを眺め、試験対策を考えました。

 

私が立てた計画は次のとおり。

    ~5月末 ①インプットすべき知識の分析

5月末~7月初 ②知識のインプット

7月初~試験日  ③身に付けた知識のアウトプット

 

①インプットすべき知識の分析

インターネットで調べても経営工学部門(サービスマネジメント)の問題集や参考書が見つからなかったので過去問の出題傾向から分析しました。サービスマネジメントの出題分野を、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、その他経営手法等の3つに分類し、それぞれ何をするか考えました。

 

プロジェクトマネジメントについては、PMPの資格を取得しているのでPMBOKの知識はありました。また、PMBOKの知識は日頃から使う機会があるのでPMBOKとP2Mを中心に復習することにしました。

 

サービスマネジメントとその他経営手法等については、書籍やインターネットの情報を中心に知識を習得することに決めました。

 

 ②知識のインプット

約1ヶ月間、仕事以外の時間はほとんど書籍を読んでいました。以下は読んだ書籍の一部です。

 

・「サービスマネジメント入門―ものづくりから価値づくりの視点へ」

   著者:近藤隆雄、出版社:生産性出版

・「サービス・マーケティング」著者:近藤隆雄、出版社:生産性出版

・「ITIL入門 ITサービスマネージメントの仕組みと活用」

   著者:野村総合研究所システムコンサルティング事業本部、出版社:ソーテック社

・「経営工学総論」著者:辻正重、出版社:ミネルヴァ書房

・「わかりやすい経営工学―初心者のビジネス技法36」著者:村杉健/岡田好史、出版社:理工図書

・「オペレーションズ・マネジメントの基礎―現代の経営工学 」著者:圓川隆夫、出版社:朝倉書店

・「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第5版 」

   著者:Project Management Institute、出版社:Project Management Institute

・「改訂3版 P2Mプログラム&プロジェクトマネジネント標準ガイドブック」

   著者:日本プロジェクトマネジネント協会、出版社:日本能率協会マネジメントセンター

 

博覧狂気(強記)モードで、かなり睡眠不足になりました・・・。

「サービスマネジメント入門」と「経営工学総論」は、重要なキーワードをインターネットからも情報を拾い、パワーポイントで整理しました。また、昨今は記憶力が低下しているので、マインドマップを作ってみたりもしました。

 

③身に付けた知識のアウトプット

平成21年度から平成25年度の過去問の解答を自分なりに作成しました。試験時間は無視し、文章はPCで作りました。平成23年度の問題の中で、どうしても解答を確認したいことろがあり、平成23年度の過去問は購入しました。

また、自分で予想問題を作り、実際に鉛筆で記入し、時間の感覚を覚えました。記述式問題を解く際には、まず白紙に説明したいことを絵で描き、整理することで筆が進むようになりました。

 

 

平成25年8月3日 出来る限りの準備をして迎えた試験当日@渋谷フォーラムエイト

 

必須科目Ⅰは、過去問からの出題が多かったので何とか解けました。

 

選択科目Ⅱ-1は、サービスマネジメントに関する問題が2問、プロジェクトマネジメントに関する問題が2問出題され、その中から2問を選び解答する必要があります。

せっかくサービスマネジメントを勉強したので、2問ともサービスマネジメントを選択。

 

1問目、「Ⅱ-1-1 サービス品質を決定する複数の要因(評価尺度)を提示し、その内容説明と具体例を例示せよ。」

これはサービス品質の測定ツールSERVQUALのことを聞いているので、ホテルのオペレーションを事例に挙げ、すらすらと記入。どこかで見たことがある問題だなと思い、家で調べたら平成24年度の過去問にありました。

 

2問目、「Ⅱ-1-3 サービスマネジメントにおけるサービスの基本的特徴として、無形性があるが、その他の基本的特徴を3つ挙げて、事例を含め説明せよ。」

これも基本中の基本。サービスの基本的特徴は無形性、生産と消費の同時性、顧客との共同生産、結果と過程の等価的重要性の4つである。これは書籍「サービスマネジメント入門」に丁寧に記述されている。無形性以外の特徴については歯医者のオペレーションを事例に挙げて解答しました。

 

続いて選択科目Ⅱ-2は、プロジェクトマネジメントに関する問題とその他経営手法等に関する問題でした。マイケルポータの競争戦略も勉強しましたが、記憶に定着しているプロジェクトマネジメントを選択しました。

 

3問目、「Ⅱ-2-1 プロジェクトチームの組織編成に関して、以下の問いに答えよ。

(1)プロジェクトを実施するチーム(プロジェクトチーム)を作る際に、基本的に守るべき事項を述べよ。

(2)プロジェクトマネージャーがチームを形成するプロセスにおいて、どの様な事を考慮すべきか概説せよ。」

 

(1)は、PMBOKの人的資源マネジメントに記載のプロジェクトチーム編成のインプット、すなわち人的資源マネジメント計画書(役割と責任、プロジェクト組織図、要員マネジメント計画書等)の内容を中心に記述し、解答しました。

(2)は、PMBOKの人的資源マネジメントに記載のプロジェクトチーム編成で考慮すべき点(人的資源を提供する立場の人との効果的な交渉、必要な人材を確保できな場合の影響、バーチャルチーム等)を記憶の底から吸い上げて解答。

 

最後、選択科目Ⅲは、プロジェクトマネジメントに関する問題と(広義の意味で)サービスマネジメントの問題でした。迷わず、プロジェクトマネジメントに関する問題を選択。

 

4問目、「Ⅲ-1 プロジェクトの見積りから求めた予想コストが、計画した予算を超えることが分かった場合に、その対策について以下の問いに答えよ。

(1)コストを圧縮する為の主要な見直し方法を4種類提示せよ。

(2)提示された上記4種類の概要を説明せよ。」

うーん。スケジュール超過に対する対応は理解していましたが、コスト超過ですか・・・。自分の経験を基に考えるしかないか。。。

 

まずは何事も原因分析が必要。

次に、原因が顧客にある場合、委託先にある場合、自社にある場合の3つに分けて考えてみる。

原因が顧客の場合は、仕様変更や初期の仕様不明確(ローリングウェーブ計画法)。

原因が委託先の場合は、生産性の低さ。原因が自社の場合も生産性の低さかなぁ。。。

 

4つ挙げないといけないのかぁ。う~ん。

徒然と考えているうちに、時計を見ると40分が過ぎている。焦り度MAX。

吸っていたものを吐き出すスポイトのように、思いのままに書き殴りました。

 

試験終了15分前に書き終え、読み返してみると、全然体系的に書けていないではないか・・・>_<。書き直したい。。。流石に二重線で修正はダメだろうなと思いつつ、修正する時間もなく、何もやることがなく部屋を途中退室しました。

試験のデキは、選択科目Ⅲを大目に見てもらえれば、何とか合格できるかなというレベル。神頼みモードでした。

 

平成26年10月30日 筆記試験合格発表日当日。

インターネットで自分の番号を見たら、なんとか合格していました^o^。

後日郵送されてきた結果を見たら、やはり選択科目ⅢがBだったのでギリギリ合格でした^^;

改めて採点者はよく見ているなぁと思いました。 

 

 <<二次試験(筆記)の結果>>

必須科目Ⅰ・・・24点(30点満点)

選択科目・・・A(選択科目Ⅱ・・・A、選択科目Ⅲ・・・B)