二次試験 口頭編

 

平成26年11月1日

筆記試験の出来はいまいちでしたが、気を取り直して口頭試験の対策を考えることにしました。

 

インターネットで情報を集めていると、「選択科目Ⅲの課題解決能力の結果がBの場合、口頭試験に合格する可能性は低い」とか「誰を不合格にするかを決める試験だ」というよう書き込みがあり、万全の準備を行わなければならない状況であることが分かりました。※真偽は分かりません^^;

 

そこで、独自に想定問答集を作成し、試験に臨みました。

 

平成26年11月30日 試験当日@渋谷フォーラムエイト。10:20~10:40の出来事。

登場人物

試験官A・・・60代?の学者風

試験官B・・・50代?の役人風

私・・・Kody ( )は心のつぶやき

 

私が待機用の椅子で待っていると試験官Bがいきなりドアを開けた。

(何だこれは。。。時間になったらドアをノックする流れじゃなかったっけ?)

 

B「すみません。トイレに行くので少し待っててください。」

私「あー、はい。」

 

トイレから戻ってきた試験官Bと一緒に部屋の中に入る。

 

私「失礼いたします。」

A「どうぞ。」

 

B「そこに荷物を置いて座ってください。」

私「はい。ありがとうございます。」

 

B「受験番号と名前を教えてください。」

私「はい。受験番号●●●、●●●と申します。本日はよろしくお願いいたします。」

(最初が肝心。笑顔+大きな声で)

 

A「まず業務経歴ですが、・・・中略・・・、これまでに特許出願や論文発表をされたことはありますか?」

私「特許出願については、業務経歴書に記載した内容の技術を国内だけでなく、PCT出願も行いました。また、論文については、私がファーストオーサーのものはありませんが、共著メンバーの一人として、●●●という成果を●●●協会に投稿しました。」

A「ほぉー。」

(このほぉーは何だ!?)

 

A「あなたの専門に●●●と書いてありますが、どんなことを行ったのですか?」

私「業務内容の詳細に記載した●●●は、・・・中略・・・です。」

試験官A、Bの二人ともよく相槌を打ってくれる。

 

A「あなたが実施した●●●には、高度な●●●の知識が必要だと思いますが、そのような知識はどこで身に付けたのですか?」

私「当初、私は●●●の知識が全くありませんでした。そのため、業務後に●●●の知識を身に付けるために、●●●大学院の授業を1年半位聴講しました。」

A「ほぉー。」

(2回目のほぉー)

これは好感触の「ほぉー」だと思う。

 

A「業務内容の詳細に書かれた課題とそれを解決した方法について説明してください。」

私「はい。業務内容の詳細に記載した課題は、実は他の●●●業界でも共通の課題として多くの人が困っています。具体的には、・・・中略・・・です。私は、この解決方法を通じて、新しい技術や異分野の技術が有効な●●●と成り得ることを学びました。」

 

A「あなたの解決方法には、●●●というマイナス面もあるのでは?」

私「仰るとおりです。部分的に見ると●●●というマイナス面もあります。しかし、全体として見ると、工数短縮とコストのトレードオフの関係になっていて、私は●●●という定量的なデータからこの解決方法は有効であると判断しました。」

 

B「業務経歴書は●●●を中心に書かれていますが、PMBOKでは第5版からステークホルダーマネジメントが追加されました。あなたが実施したステークホルダーマネジメントについて教えてください。」

(これは自作で想定問答集に無い。。。頭をフル回転させる。。。)

2,3秒後、

私「ステークホルダーには、●●●、●●●、●●●、社内のメンバー等がいます。その中でも一番マネジメントが大変なのは、実は社内のメンバーだと考えています。なぜならば、●●●という企業の性質上、離職率が高く、いかに社内メンバーのモチベーションを維持させ、実行していくかが重要であり、そこに尽力しました。」

B「わかりました。」

(何とか切り抜けた)

 

A「今の業務で解決しなければならない課題がいくつかあると思いますが、どんな課題がありますか?」

私「現在の業務で主な課題は●●●です。なぜなら、・・・中略・・・だからです。そのために、専門家と協力して進めています。」

 

A「専門官からは具体的にどのような指導を受けていますか?」

私「各国で定められている安全性等の法令や取引条件について、正しいやり方で確実に進めるために指導を受けています。」

 

A「取引条件とはどういうことですか?」

私「製品海外に販売するにあたり、取引条件はIncoterms2010で定められています。これは、・・・中略・・・というものです。」

 

A「あなたの製品や技術についてですが、消費者が危険に晒される可能性はありますか?」

私「はい。あります。実は●●●というのは、ヨーロッパでは安全性に対する基準が規定されています。アジアでは規定が未だありません。そのため、販売する際には、安全性についてマニュアルに記載し、製品を使用するユーザーに対するトレーニングでも注意喚起をしています。」

 

B「技術士法では倫理に関する罰則が規定されていますが、秘密保持義務を違反した場合にどのような罰則がありますか?」

私「1年以下の懲役と50万円以下の罰金があります。」

B「と?」

(と?しまった。。。「と」ではなく「または」だよ~。) この間0.5秒位。

私「『または』の誤りです。大変失礼いたしました。」

(試験官Aと試験官Bが顔を見合わせて頷いている。。。この頷きはOKの合図か。。。)

 

A「技術士のCDPについて、あなたは現在どのような取り組みをしていますか?」

私「ボランティア活動として、●●●で●●●の講師をしています。」

A「ほぉー。●●●の資格を持っているのですか?」

私「はい。保有しています。」

 

A「その講師はいつから、どのくらいの頻度でやっているのですか?」

私「●●年前から年間に●●●回位やっています。」

 

A「受講生は多いですか?」

私「少ないですが、少し前に、・・・中略・・・のような表記があり、その影響かどうかは定かではありませんが、少し増えてきたような印象です。」

A「ほぉー。●●●ですか。(Bに対して)知っていましたか?」

B「知りませんでした。」

 

B「以上で終了です」

私「本日はありがとうございました。」

(最後の挨拶は今日一番の笑顔で)

 

以上が、口頭試験の復元です。 

技術士法の罰則に対する回答でミスをはしましたが、すぐに訂正しました。

これは試験官Bの「と?」の聞き直しに救われました。かなり感謝です。

他にミスしたと思うことは無かったし、「ほぉー」も多かった。

これで不合格だと人間不信になりそうです・・・^^;

 

口頭試験全体として、やはり業務経歴書は非常に重要だということ、口頭試験の対策には万全の準備をしておくことが必要だと実感しました。

 

平成27年3月3日

二次試験の結果が届きました。

 

<<口頭試験の成績及び結果>>

成績:①経験及び応用能力・・・〇

   ②技術者倫理・・・〇

   ③技術士制度の認識その他・・・〇

   (〇:合格基準(60%)に達している、*:合格基準に達していない)

結果:合格

 

これで、晴れて技術士二次試験(経営工学部門)に合格しました。^o^/