母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の見物人が憎悪の叫びをあげて迎えてくれることだけを望む。通常の論理的な一貫性が失われている男ムルソーを主人公に、不条理の認識を極度に追求したカミュの代表作。
【印象的な表現や文章】
「健康なひとは誰でも、多少とも、愛する者の死を期待するものだ。」(p.70)
「人間はどんなことにも慣れてしまうものなのだ。」(p.83)
「ひとはいつも、知らないものについては誇張した考えを持つものだ。」(p.118)
「君は死人のような生き方をしているから、自分が生きているということにさえ、自信がない。」(p.128)
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